2022.11.14

【研究紹介】早漏トレーニングで挿入時間はどれくらい変わる?

早漏には様々な対策方法がありますが、射精をコントロールするコツを掴むこと(早漏トレーニング)が、最も根本的な解決になります。

この記事では、2種類ある早漏トレーニングのそれぞれの効果について、研究報告を基に解説していきます。

目次

早漏トレーニングとは
早漏トレーニング 28回コースの効果
早漏トレーニング 10回コースの効果
まとめ:3分を目安にトレーニングを選択

早漏トレーニングとは

早漏トレーニングとは、射精をコントロールするコツを習得することにより、挿入時間を延長させるトレーニングのことです。

全28回のロングプログラムと、全10回のショートプログラムの2種類があります。両者とも、専用のデバイスでマスターベーションをしながらのトレーニングになります。

トレーニングの詳しい内容は、以下で紹介します。

【総論】早漏トレーニングとは

早漏トレーニング解説 ロングプログラム(28回)

早漏トレーニング解説 ショートプログラム(10回)

早漏トレーニング ロングプログラム(28回)の効果

28回コースの効果は、スペインの早漏治療の専門家であるDr. ロドリゲスによって報告されています[1]。

この研究では、膣に近い状況を再現するためにマスターベーションデバイス(『FLIP ZERO』)でトレーニングした群と、デバイス不使用群(手で実施)で効果を比較しています。

早漏の男性35名を、①デバイス使用群 ②デバイス不使用群(手コキ)に分け、それぞれ週4回×7週間(合計28回)の早漏トレーニングを実施してもらいました。

トレーニング前後で挿入時間は以下のように変化しました。

早漏 トレーニング

[1]より作成

両群とも、トレーニング前から、挿入時間の有意な延長が確認されました。ただ、挿入時間の延長量を比較すると、デバイス使用群の方が有意に大きかったことも確認されました。

デバイスを使用して適切にトレーニングを行うことで、挿入時間の大幅な延長が期待できると考えられます。

早漏トレーニング ショートプログラム(10回)の効果

一方、10回コースの効果は日本の白井医師によって報告されています[2]。

この研究では、早漏に悩む男性18名(20-60歳)に、専用デバイスを使用して8週間で10回のトレーニングを実施してもらい、トレーニング前後で以下のような変化が見られました。(この研究では、デバイス不使用群(手コキ)はありませんでした)

早漏 トレーニング

[2]より作成

10回コースでも、挿入時間の有意な延長が確認されました。

またこの研究では、早漏診断テスト(PEDT)の点数も測定されており、こちらも有意な改善が確認されました。

<参考>早漏診断テスト

更にこの研究では、勃起のスコアについても有意な改善が確認されました。早漏トレーニングと勃起力の関係性はまだ未知数ですが、EDは早漏の原因となるので、トレーニングによって両者に良い影響があったと推察できます。

<参考>早漏の原因

まとめ:3分を目安にトレーニングを選択

2種類の早漏トレーニングについて、それぞれの効果を紹介しました。早漏トレーニングは科学的な研究を基に構築されていますが、トレーニング効果は人それぞれです。十分な変化を実感するためには、適切に実施することが大切です。

また、どちらのトレーニングを実施するか迷った場合は、普段の挿入時間が3分以上であればショートプログラム(10回コース)、3分未満であればロングプログラム(28回コース)がオススメされます。

【参考/出典元】
[1]Rodríguez, Jesús E., Juan C. Marzo, and José A. Piqueras. "Efficacy of Sphincter Control Training (SCT) in the treatment of premature ejaculation, a new cognitive behavioral approach: A parallel-group randomized, controlled trial." PloS one 14.2 (2019): e0212274.
[2]白井他, MEN’S TRAINING CUP KEEP TRAININGを用いた早漏治療についての検討, 第31回日本性機能学会東部総会, 2022

 

<この記事の監修>
福元メンズヘルスクリニック 院長
福元 和彦(医師)
■泌尿器科医 ■性機能学会専門医 ■抗加齢医学会専門医 ■排尿機能学会認定医
福元メンズヘルスクリニック

<著者プロフィール>
TENGAヘルスケア 研究開発主任
牛場 栄之(うしば ひでゆき)
平成3年生まれ。大学および大学院では神経科学を専攻、2016年に株式会社TENGAへ入社、以来TENGAヘルスケア製品の研究開発を担当、その後現職。
製品開発のかたわら、皆さんに役立つ性や妊活の情報をお届けします!

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