EDとは?原因・セルフチェック・受診目安・治療法を専門医が解説
「勃起はするけれど、十分な硬さにならない」
「途中で萎えてしまう」
「一人のときは大丈夫なのに、パートナーとのセックスではうまくいかない」
このようなことがあると、「自分はEDなのだろうか」と不安になるかもしれません。
EDは、まったく勃起しない状態だけを指すわけではありません。
硬さが足りない、途中で萎える、できるときとできないときがある場合も含まれます。
一度うまくいかなかっただけなら、疲れや緊張が影響していることもあります。同じ状態を繰り返している場合も、自分を責める必要はありません。
EDには身体、生活習慣、ストレスなど、さまざまな原因があり、相談や治療ができます。
<この記事でわかること>
- どのような状態がEDに含まれるか
- 勃起の硬さを確認する目安
- 病院へ相談した方がよいタイミング
- EDの主な原因と治療方法
目次
- EDとは
- EDのセルフチェック:まず硬さを確認してみましょう
- 病院への相談を考えてよい目安
- EDの主な原因
- EDは何科を受診する?
- EDの主な治療法
- EDに関するよくある質問
- まとめ:EDは、自分を責めずに相談できる症状です
- 関連記事
EDとは

EDは「Erectile Dysfunction」の略で、日本語では勃起不全または勃起障害と呼ばれます。
医学的には、満足できる性行為に必要な勃起が得られない、または十分に保てない状態が続くことをいいます。
身体的な原因、心理的な原因、その両方が重なって起こる場合があります。実際には、複数の要因が関係しているケースも少なくありません。
たとえば、次のような状態がEDに含まれます。
- 性的に興奮しても、なかなか勃起しない
- 勃起しても、挿入に十分な硬さにならない
- 挿入できても、途中で萎えてしまう
- 勃起できるときと、できないときがある
- 以前より勃起までに時間がかかる
- 一人のときは勃起できるが、パートナーとのセックスでは難しい
性欲の低下とは別の問題です
EDは「勃起しにくい状態」、性欲低下は「性的な気持ちが起こりにくい状態」です。
性欲はあるのに勃起しにくい人もいれば、性欲低下とEDが同時に起きている人もいます。
ED治療薬は、性的に興奮したときの勃起を助ける薬であり、性欲そのものを高める薬ではありません。
EDのセルフチェック:まず硬さを確認してみましょう
医療の場では、勃起の硬さを確認する目安として、EHSというチェック方法が使われることがあります。
EHSは「Erection Hardness Score」の略で、日本語では勃起硬度スコアと呼ばれます。1つの質問で、勃起の硬さを4段階に分ける方法です。

1や2に近い場合だけでなく、3や4まで硬くなっても、途中で萎えてしまう場合はEDに含まれることがあります。
なお、この表だけでEDを診断することはできません。
「今の硬さはどの程度か」「硬さを最後まで保てるか」を整理する目安として使ってください。
もう少し詳しく確認するIIEF-5
医療機関では、IIEF-5という5つの質問を使い、勃起への自信、硬さ、維持のしやすさなどを確認することがあります。
IIEF-5は、EDの可能性や程度を整理するために作られた質問票です。
ただし、IIEF-5も原因を診断する検査ではありません。点数だけで自己判断せず、症状が続く場合は医療機関へ相談してください。
病院への相談を考えてよい目安

次のような場合は、一度相談してよいタイミングです。
- 勃起しにくい状態や中折れを繰り返している
- 以前より勃起しにくくなった、または徐々に悪化している
- 朝立ちや自慰のときの勃起にも変化がある
- 糖尿病、高血圧、脂質異常症などの持病がある
- EDによってセックスを避けたり、強く悩んだりしている
- 性欲低下や強い疲れ、活力の低下も感じている
- 陰茎に痛み、しこり、強い曲がりなどがある
症状が軽くても、本人が困っているなら相談して構いません。
自分だけでは判断しにくい方へ
「一時的なものなのか、相談した方がよいのかわからない」という場合は、AIと話しながら、今の状態や困っていることを整理できます。
CTA:TENGA HealthcareのAIに相談する
※AIは診断や治療を行うものではありません。強い痛み、けが、急な悪化などがある場合は、医療機関への相談を優先してください。
EDの主な原因
EDの原因は、一つとは限りません。
身体の変化に不安やプレッシャーが加わるなど、いくつかの要因が重なっていることもあります。
1.身体や生活習慣に関係するもの
勃起には、陰茎へ十分な血液が流れ込むことや、脳や神経からの信号が正しく伝わることが必要です。
そのため、次のような病気や生活習慣がEDに関係することがあります。

EDと心臓や血管の病気には、糖尿病、高血圧、喫煙など共通するリスクがあります。
すべてのEDが血管の病気によるわけではありませんが、EDを健康診断や生活習慣を見直すきっかけにすることはできます。
2.緊張やストレスに関係するもの
次のような気持ちや状況も、勃起に影響します。
- 「またうまくいかなかったらどうしよう」という不安
- 過去にうまくいかなかった経験
- 仕事や人間関係のストレス
- 妊活中のプレッシャー
- パートナーとのすれ違い
- 気分の落ち込みや強い不安
一度の失敗を気にするほど緊張が強まり、次も勃起しにくくなることがあります。
心理的な原因であっても、本人の気持ちが弱いということではありません。
3.服用している薬などの影響
一部の薬は、勃起や性欲に影響することがあります。
また、前立腺や骨盤周辺の手術・治療後に、勃起の状態が変わる場合もあります。
ただし、EDが気になっても、処方薬を自己判断でやめてはいけません。薬との関係が気になる場合は、処方した医師や薬剤師へ相談してください。
EDは何科を受診する?

EDは、主に次の場所で相談できます。
- 泌尿器科
- 性機能外来
- メンズヘルス外来
- EDを扱う男性専門クリニック
迷った場合は、まず泌尿器科で問題ありません。
糖尿病や高血圧などの持病がある人は、かかりつけの内科医へ相談する方法もあります。
診察では、最初から特別な検査をするとは限りません。まずは、次のようなことを確認します。
- いつから困っているか
- どのような場面で起きるか
- 朝立ちや自慰のときはどうか
- 性欲に変化があるか
- 持病や服用している薬
- 睡眠、運動、喫煙などの生活習慣
- ストレスやパートナーとの関係
必要に応じて、血圧や身体の状態、血糖、脂質、男性ホルモンなどを調べます。
EDの主な治療法
治療方法は、原因、持病、服用薬、本人の希望などに合わせて選びます。
1.生活習慣や持病を見直す
運動、禁煙、体重管理、睡眠の確保、糖尿病や高血圧の治療などに取り組みます。
生活習慣を変えるだけですべてのEDが改善するわけではありませんが、運動や体重管理などが勃起機能の改善につながる場合があります。
2.ED治療薬を使う
ED治療では、性的に興奮したときの勃起を助ける飲み薬がよく使われます。
飲むだけで自動的に勃起する薬でも、性欲を高める薬でもありません。
また、併用できない薬や、使用に注意が必要な持病があります。特に、狭心症などで硝酸薬(血管拡張薬)を使用している人は、ED治療薬を併用できません。
ほかの人から薬をもらったり、自己判断で使用したりせず、医師や薬剤師に確認してください。
※2026年7月からは、要指導医薬品「シアリス®」(1錠中タダラフィル10mg)が、薬剤師のいる対象の薬局・ドラッグストアで、処方箋なしで購入できるようになりました。
購入にはチェックシートへの回答と、薬剤師による確認・服薬指導が必要です。持病や服用薬によっては使用できないため、薬剤師に正確に伝えてください。
3.不安やプレッシャーについて相談する
緊張や失敗への不安、パートナーとの関係などが影響している場合は、不安について相談したり、パートナーを交えて話したりする方法もあります。
「身体の問題か、心の問題か」を完全に分ける必要はありません。飲み薬と相談による支援の両方を使う場合もあります。
4.そのほかの治療
飲み薬が使えない場合や、十分な効果が得られない場合には、次のような選択肢もあります。
- 陰圧を利用して勃起を助ける器具
- 陰茎への注射による治療
- 低強度体外衝撃波治療
- 手術による治療
低強度体外衝撃波治療は、主に血流の問題が関係するEDで検討されます。
効果は人によって異なり、すべての人に向く治療ではありません。ほかの治療も含め、専門医と相談して決めます。
コラム:ED治療薬以外の治療法を見る
EDに関するよくある質問
一度うまくいかなかっただけでもEDですか?
一度だけなら、すぐにEDと決まるわけではありません。
疲れ、睡眠不足、飲酒、体調不良、緊張などによって、一時的に勃起しにくくなることがあります。
同じ状態を繰り返す、以前より悪化している、本人やパートナーが困っている場合は相談してみましょう。
朝立ちがあればEDではありませんか?
朝立ちがあっても、EDの可能性はあります。
朝立ちや自慰では勃起でき、パートナーとのセックスでだけ難しい場合は、緊張や不安が影響している可能性があります。
ただし、朝立ちの有無だけで、身体的な原因があるかどうかを判断することはできません。症状全体を見て考える必要があります。
自慰では勃起できるのに、セックスではできないのはなぜですか?
緊張、失敗への不安、刺激の違い、コンドームを装着するときの焦り、妊活のプレッシャーなどが影響することがあります。
ただし、心理的な原因だけとは限りません。状態が続く場合は、泌尿器科などへ相談してください。
まとめ:EDは、自分を責めずに相談できる症状です

- EDは、まったく勃起しない状態だけではありません。
- 硬さが足りない
- 途中で萎えてしまう
- できるときと、できないときがある
- 一人では勃起できるが、セックスでは難しい
といった状態も含まれます。
- EHSは勃起の硬さを確認する目安、IIEF-5は勃起のしやすさや維持の状態をもう少し詳しく整理する質問票です。
ただし、どちらもEDの原因を診断するものではありません。
- EDには、身体、生活習慣、服用薬、ストレスなど、さまざまな原因があります。
「年齢のせい」「自分の気持ちが弱い」と決めつける必要はありません。
- 同じ状態を繰り返している場合や、困っている場合は、泌尿器科などへ相談できます。
もう少し気軽に整理したい方へ
「病院へ行くほどなのかわからない」
「身体の問題なのか、緊張やストレスなのかわからない」
そのような場合は、AIと話しながら、今の状態や次に確認したいことを整理できます。
CTA:TENGA HealthcareのAIに相談する
※AIは診断や治療を行うものではありません。強い痛み、けが、急な悪化などがある場合は、医療機関への相談を優先してください。
関連記事
- 勃起の筋トレ 骨盤底筋トレーニングで勃起力を改善させよう
- 自律神経とED(勃起不全)の関係について
- EDは動脈硬化のサイン!?勃起から健康管理をしよう
- EDの診断は寝ながら行う?勃起力の診断方法とは
- 勃起力の維持方法と朝勃ち(朝立ち)を解説〜勃起は、すればするほど健康に良い!?〜
- 【PR】衝撃波でED治療?最新のED治療が楽ちんで凄すぎた!
【参考資料】
本記事は、日本性機能学会・日本泌尿器科学会編集「2025年版男性性機能障害診療ガイドライン」、欧州泌尿器科学会の性と生殖に関するガイドライン、EHS・IIEF-5の検証研究、医薬品医療機器総合機構の医薬品情報を参考に作成しています。
<この記事の監修>
福元メンズヘルスクリニック 院長
福元 和彦(医師)
■泌尿器科医 ■性機能学会専門医 ■抗加齢医学会専門医 ■排尿機能学会認定医
福元メンズヘルスクリニック