妊活前に2人で話し合うべき3つのポイント、男性にも読みやすい妊活本

これから妊活を始めようという方は、病院に行って検査を受けたり、子どもを授かった場合の将来設計を考えたり、さまざまな事を調べて取り組まれると思います。

しかし2人の中で妊活のイメージを共有できていないまま取り組んでしまうと、のちにすれ違いの原因になってしまうことも…。始める前に2人で話し合い、認識を合わせておくべきことについて、カップルカウンセリングが専門の生殖心理カウンセラーである平山史朗先生に、これまでのご経験から伺いました。

<妊活前に2人で話し合うべき3つのポイント>
①「定期的なセックスだけでは、子供はできないこともある」と共通認識を持つ
②妊活をする場合は、予算・期間についてすり合わせておく
③話し合いがうまくいくとは限らないけれど「向き合っている」ことが大切だ、という共通意識を持つ

①「定期的なセックスだけでは、子供はできないこともある」という共通認識を持つ

平山先生:ほとんどのカップルは「性交をしていれば、子供はできるもの」という前提を持っていると思います。なので、いざできないとなったときに困ってしまうのです。「子供というのは、定期的に性交をしているだけではできないこともある」という認識を共有しておくことが、とても大事です。そのためには知識が必要ですし、もっと遡れば性教育の話でもありますね。

「子供が欲しい人」と「子供が欲しくない人」が結婚するときは、結婚前にきちんと話し合うと思います。しかし大抵のカップルは「子供ほしいよね」「そうだよね」と一致するじゃないですか。一致したらそれ以上話しませんよね。

「ほしいよね」「そうだよね」で一致しているとして、結婚して問題なく子供を授かったなら、それはいいのです。問題は、できない・できにくいという事態が起こった時にどうなるかということなのです。

例えば「何をおいてもほしい」という人は、妊活を始めよう、必要ならば治療しようとなりますよね。一方で「ほしいけれども、わざわざ努力するまでは考えていない」人だと、パートナーが妊活したいという時に「いいじゃん別に」となってしまうわけです。食い違いが生じてしまうのです。

②妊活をする場合は、予算・期間・内容についてすり合わせておく

平山先生:妊活そのものに関していうと、どれくらいの妊活をするのか」ということを具体的にある程度計画して、合意を得ておいた方がいいです。期間や予算がどこまでというのも、みなさんは相手と認識が同じだと思っているのです。しかし妊活をするときに、どこまで取り組みたいかというのは、実は人によって全然違います

妊活を始めてから食い違いが生じたときに、ちゃんと話し合いができればいいのだけれど、大抵はできなくて、相手が裏切ったと思ってしまうのですよ。極端な例で言うと、片方は「ほしいって言っていたのに、どうして協力してくれないの?」、もう片方は「ほしいけど、できないのだからしょうがないじゃない」となってしまいます。

この話し合いはいつまでもうまくいきません。どうしてかというと、お互いが「ほしい」で一致していることに気づかず、「ほしい」「ほしくない」の言い合いをしているからです。「ほしい」の中身が違うということをお互いが理解できていないから、どんどんすれ違って関係が悪くなってしまいます。「私のこと愛していないのでしょう」と言い出してしまうのです。

③話し合いがうまくいくとは限らないけれど「向き合っている」ことが大切だと考える

平山先生:これは妊活に限りませんが、大事なのは、人生が思ったようにいくわけがないというのを想像できるかという話なのです

妊活を始めてみると、簡単には妊娠できないという事態も起こりえます。もしそうなった時に、どうしたいのかを話し合っておきましょう。

実際に何か起こったとき、考えていたような対処ができるとは限らないです。だけど、そこで一度話し合っている、向き合っているというのは意味があることだと思うので、そういう機会があったほうがいいのかなと考えています。

もちろん、実際に妊娠を阻む何かが起こった時、事前に用意していた対策が有効だとも限りません。でも「何かあった時はこうしよう」と話し合い、お互いに向き合った経験があると、想定外の事態が起こっても、二人で協力していきやすいのではないかと思います。

男性にも読みやすい妊活本

妊活に関する本は数多く出版されていますが、男性も手に取りやすい装丁のものはまだまだ少ないですよね。今回は平山先生から、男性も手に取りやすい、オススメの妊活本を教えていただきました。

平山先生:理系の男性には浅田義正先生の『不妊治療を考えたら読む本 科学でわかる「妊活への近道」』ですね。

わかりやすくて正確だからいいというのももちろんあるのですが、もう一つのポイントは講談社BLUE BACKSというところです。サイエンスのシリーズの一つなので、特に理系の人には手に取りやすいです。

今回お話を伺ったのは

生殖心理カウンセラーの平山史朗先生

広島大学教育学部心理学科卒(平成5年)
広島HARTクリニック就職(平成9年)
アメリカカリフォルニア州サンディエゴのThe Center for Reproductive Psychology(生殖心理学センター)にてDavid Diamond(Ph.D.),Martha Diamond(Ph.D.)博士らに不妊症患者に対するカウンセリングの個人指導を受ける
平成13年~平成15年厚生科学審議会生殖補助医療部会委員
平成14年7月より東京HARTクリニックの常勤カウンセラーとなる
(財)日本臨床心理士資格認定協会認定 臨床心理士(登録番号10069)
公認心理師(登録番号 3208)
日本生殖医療心理学会 認定 シニア生殖心理カウンセラー

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皆さんは「シリンジ法」をご存知ですか? 先端部が柔らかなシリコンでできた器具で精液を吸い上げ、女性の腟内に注入する妊活の方法です。自宅で簡単に行えて、排卵日にセックスをする心理的・身体的な負担を軽減できることから、妊活や不妊治療についての情報サイトでも特集が組まれるなど、注目が集まっています。

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