2021.05.28

「妊活がつらい!」ストレスになるネガティブな感情への対処法とは?

妊活には期待もあれば不安もあります。特になかなか妊娠に至らないと、惨めな気持ちになったり、つらくなったりするものです。ただ、そのような体験は自分だけではなく、妊活を経験した多くの人が味わってきた気持ちでもあります。今回は妊活がつらいと感じたときの対処法や、気持ちの保ち方について解説していきます。現在妊活でつらさを感じている方だけでなく、妊活を始めたばかりや、これから始めるという方も、妊活に潜むネガティブな面を把握して、上手く対処できるようになりましょう。

目次

妊活がつらい!やめたい!となるのはどんなとき?
 【女性】生理が来るたび、精神的につらい
 【男性】妊活がプレッシャーになってつらい
 パートナーとの温度差がつらい
 心に突き刺さる周囲の声がつらい
 妊活と仕事との両立がつらい
 妊活にともなう経済的負担がつらい
妊活がつらく、やめたくなったときの対処法
 一度肩の力を抜いてみる
 共感し合える妊活仲間をつくる
 妊活経験者の体験談などを読む
 生殖心理カウンセラーに相談する
妊活ではパートナーと意識を揃える
 どんなことでもパートナーと共有しよう
 「家庭像」を共有する
まとめ:妊活がつらいと感じるときこそカップルの協力が大切

妊活がつらい!やめたい!となるのはどんなとき?

妊活 つらい

「そろそろ子どもが欲しいね」と二人で話し合い妊活を始めたものの、なかなか妊娠に至らないと焦ってしまいます。時には「こんなはずではなかった」と、始める前には想像もしていなかったようなつらさを味わうこともあります。

妊活でつらさを感じてしまうのは、どんなときなのでしょうか?

【女性】生理が来るたび、精神的につらい

生理が来るたびに落胆し、それが毎月繰り返し起こることによって気力が低下してしまいます。いつ妊娠できるか分からない状況が、終わりのない戦いのように感じることもあるでしょう。このようなとき、「妊活うつ(鬱)」になってしまう人もいるため、注意が必要です。また、不妊治療には副作用や痛みを伴う治療があるため、それによって疲れ果ててしまう場合もあります。

【男性】妊活がプレッシャーになってつらい

なかなか妊娠に至らないと、男性のセックスに対するプレッシャーも増えていきます。セックス中の不安は、勃起不全(ED)や膣内射精障害の原因にもなります。しかも、一度EDや膣内射精障害を経験してしまうと、その失敗体験が更なる不安を生み、次のセックスでも失敗してしまうという負のスパイラルにおちいる可能性もあります。

パートナーとの温度差がつらい

二人で協力できればよいですが、片方が妊活や不妊治療に理解がないと、一人が抱え込む状況になってしまいます。特に、女性の方が年齢による制約を受けやすいため、男性よりも焦ってしまい、「子どもが欲しい」という気持ちに温度差が生じることもあるでしょう。気持ちに温度差があると、つらさを相談しても理解してもらえないかもしれません。日頃からよく話し合い、妊活への共通意識(認識)を持っておくことが大切です。

心に突き刺さる周囲の声がつらい

「お子さんはまだなの?」という周囲の声がつらかったり、両親からの「孫の顔が見たい」という一言がプレッシャーになる場合は多いでしょう。

また、知人から「子どもができたよ!」という報告を受けた際、素直に喜べないこともあるかもしれません。他人に左右されて自分を責めないように「自分は自分、他人は他人」と広く捉えるようにしましょう。

妊活と仕事との両立がつらい

妊活と仕事の両立

[1]より引用

厚生労働省の調査によると、不妊治療の経験者の内、仕事と不妊治療が両立できず、どちらかをやめた、もしくは雇用形態を変更した人の割合は34.7%にのぼりました[1]。両立できない理由は、「精子面での負担が大きいため」「通院回数が多いため」「体調、体力面での負担が大きいため」が上位に入り、多くの人が妊活と仕事の両立で困難を経験していることが分かります。

一方、上手く両立できている場合でも、仕事が妊活に影響することは多々あります。例えば、「妊活中は、排卵予定日の前後は必ずセックスする」と決めていても、仕事が忙しくて疲れていると、セックスが億劫になることもあります。タイミング法を実施していた場合、チャンスを逃すことにもなるかもしれません。その他、クリニックでの検査や不妊治療も、時間的な余裕がないと積極的に行えません。妊活中は優先順位を決めて、仕事のスケジュールを調整するなどの工夫も必要になります。

妊活の費用、経済的負担がつらい

妊活には何かとお金がかかります。特に不妊治療を始めると、人工授精で1回1~3万円、体外受精や顕微授精では1回20~70万円もの費用がかかります[2]。しかもこれらの治療は1度ではなく、複数回行われる場合がほとんどです。

また精液検査も、保険適用であれば1,000円程度ですが、高度な検査では数千円から数万円かかる場合もあります。この他、様々な検査代や薬代、サプリメント代、更には通院のための交通費や、仕事を休むことによる機会損失もあるでしょう。

これら全てを合わせ、300万円以上の費用になる場合も珍しくありません。

妊活を続ければ続けるほど経済的な負担が増加するため、ある程度の経済力がなければ厳しくなります。

妊活がつらく、やめたくなったときの対処法

妊活 つらい 対処

妊活中の男女の心境には浮き沈みがあるものです。始めたころは勢いがあっても、なかなか妊娠しないと落ち込んだり、自分や相手を責めてしまうかもしれません。人によっては徐々に心が疲弊し、うつ(鬱)の原因にもなりかねません。そのような「妊活がつらくなってしまう」事態を避ける方法はあるのでしょうか?

一度肩の力を抜いてみる

ヒトを含め哺乳類はストレスを感じると、体内で活性酸素種が生成され、これが卵巣や精巣の活動に悪影響を与えることが分かっています[3][4]。その他、ストレスによって女性では排卵が止まってしまったり、男性だとEDや膣内射精障害になってしまったりなど、妊活において「ストレス」は敵でしかありません。

セックスについても、妊活だからと義務的なセックスばかりになるのは、良くありません。妊活中でも、二人の時間を楽しむことも意識して、セックスしてみてください。

もし妊活自体がストレスになっている場合は、一度ストレスをリセットするという前向きなマインドで、妊活を少し休憩してみるのも良いかもしれません。肩の力を抜いてみると、案外あっさり妊娠できる場合もあります。

共感し合える妊活仲間をつくる

妊活がうまくいかないと、孤独感や閉塞感から落ち込みやすくなるものです。そのようなときは一人で悩まず、心の内を共有できる相手を見つけましょう。

パートナー含め、身近な友人にはなかなか打ち明けづらい場合は、クリニックの妊活セミナーや勉強会、SNSなどで、自分と同じ境遇の人を見つけると良いかもしれません。

とにかく「一人で悩まない状況」を作ることが大切です。

妊活経験者の体験談などを読む

妊活中は「人類史上こんなつらい思いをしているのは、自分だけなのではないか」と感じることもあるかもしれませんが、同じような経験をしている人はきっといるはずです。妊活雑誌やブログなどには、妊活や不妊治療経験者の体験談が紹介されています。現在、親となっている人も、自分達と同じようなつらい道のりを辿ってきたかもしれません。体験談からヒントが得られるかもしれないので、見てみるのも良いでしょう。

生殖心理カウンセラーに相談する

妊活・不妊治療の問題は、デリケートな上にカップルによって大きく状況が異なります。「こんなこと誰に相談したら良いのだろうか」と思ったら、生殖心理カウンセラーへの相談がオススメです。オンラインのカウンセリングもあるため、仕事が忙しい人も利用しやすいでしょう。

カップルと言えど他人なので当然ですが、自分のことは分かっているけれど相手のことは分かっていない、それがつらさに繋がっている場合も多々あります。カウンセリングを受けることで、自分達の悩みを二人で同時にとらえることができ、解決法が見えてくるかもしれません。

<参考>
妊活で悩んだとき、どこに相談すればいい?<悩み別・カウンセリング先のまとめ>

妊活ではパートナーと意識を揃える

妊活 男女 協力

妊活は、良くも悪くもカップルが二人で取り組む必要があります。二人で取り組むことがストレスになるのか、それとも支えとなるのか。つらいときに支え合えるようにするためには、相手とどのように接するべきでしょうか?

どんなことでもパートナーと共有しよう

妊活では、どんな些細な情報(状況)も、相手と共有することが大切です。カップルといえど他人なので、「これくらい相手も分かっているだろう」という考えは禁物です。排卵日のこと、セックスのこと、検査のこと、生活習慣のこと、お金のこと、仕事のこと、挙げだしたら切りがありませんが、少しでも引っかかったり不安があるなら、相手と相談してみましょう。ほんの少しの違和感が、その後の大きな不仲に繋がらないように、二人の認識を日々合わせていくことが大切です。

「家庭像」を共有する

現在妊活中の方は、二人の「家庭像」を共有できていますか?

「相手はどのような家庭像を希望しているか?」この質問に答えられないようであれば、家庭像の共有はできていないか、不十分な場合が殆どです。100%明確にイメージを共有することは難しいかもしれませんが、共通の家庭像を持てていると、それをゴールとして、そこに向かって意識を合わせることができます。これは言わばコンパスのような存在で、二人がどの方向に進んで行くかという指針になります。コンパスが無く、進む方向も分からなければ、力は合わせづらいですよね。

家族像の共有ができていない場合は、以下に挙げる項目についてパートナーと話してみましょう。後半の項目をいきなり話すのは難しいかもしれませんし、そもそも、そのような状況にはならないかもしれません。ただ、あらゆるケースを想定できていると、ぼんやりとした無用な不安は減り、いざという時にもドッシリと構えられるでしょう。

<家庭像の共有のために、パートナーと話しておきたいこと>

  • 何歳で子どもが欲しいか
  • 子どもは何人欲しいか
  • 子どもはどのように育てたいか
  • 子どもが欲しい理由はなにか
  • 子どもが欲しい気持ちはどれくらいか
  • 不妊治療にはどの程度のお金をかけられるか
  • 二人の子供ができなかった場合、それはそれで構わないか
  • 養子縁組なども検討するか

この家庭像を基に、行うべき妊活のプランを立てていきます。もし自分達だけでプランを立てることが難しそうであれば、医療機関や妊活の相談サービスを頼ってみると良いでしょう。

注意として、この家庭像や妊活のプランは、二人の年齢、体や仕事の状況などによって変化するものと考えてください。あまりこだわり過ぎずに、「変えるべきだな」と思ったら、パートナーと相談の上、随時更新していきましょう。

パートナーとの相談では、こちらもぜひ参考にしてください。
妊活前に2人で話し合うべき3つのポイント、男性にも読みやすい妊活本
妊活中にパートナーと気持ちのすれ違い。そんな場合の考え方・対処法

まとめ:妊活がつらいと感じるときこそカップルの協力が大切

今回は、妊活に対してネガティブになる理由と対処法について解説してきました。妊活は一人でするものではありません。「二人の妊活」という意識持てれば、「つらい」という気持ちも半減できるかもしれません。二人で協力する気持ちを忘れずに、妊活に取り組んでいきましょう。

 

【参考/出典元】
[1]厚生労働省 不妊治療と仕事の両立サポートハンドブック
[2]厚生労働省 「不妊専門相談センター」の相談対応を中心とした取組に関する調査
[3]Sabeti, Parvin, et al. "Etiologies of sperm oxidative stress." International Journal of Reproductive BioMedicine 14.4 (2016): 231.
[4]Prasad, Shilpa, et al. "Impact of stress on oocyte quality and reproductive outcome." Journal of biomedical science 23.1 (2016): 1-5.

 

監修医 小堀善友

<この記事の監修>
プライベートケアクリニック東京 東京院 院長
小堀 善友(医師)
■泌尿器科医 ■生殖医療専門医 ■性機能学会専門医
プライベートケアクリニック東京

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