妊娠の兆候としておりものの変化に気づけると、
自身の体の状態をより正確に理解する手助けとなります。おりものに異常がある場合には、医師の診察を受けることをおすすめします。以下では、妊娠時期ごとのおりものの特徴について詳しく解説します。
妊娠超初期(0~3週)
妊娠超初期のおりものの色は、白濁していたり、クリーム色だったりすることがあります。また、着床によって子宮内膜が傷ついたことによる着床出血が混ざると、ピンク色や茶色っぽく変化することも。
なお、妊娠すると女性ホルモンの分泌が減らないため、おりものの量が増える傾向にあります。サラッとして粘り気がない状態になり、やや水っぽく感じるでしょう。
一方、生理前のおりものは、粘り気が増す場合が多いです。また、においはほとんど無臭であることが多いですが、生理前と同様、酸っぱくキツくなることがあります。
妊娠初期(4~5週)
生理の遅れに気づく妊娠初期には、多くの場合、おりものに目立った変化はありません。そのため、色やにおいは生理前から変化を感じることはないでしょう。
ですが、妊娠週数が進んでエストロゲンの分泌量が増えていくにつれて、おりものの量が増えていきます。なぜなら、エストロゲンは妊娠の維持に欠かせないホルモンであり、腟粘膜の新陳代謝を活発にする働きも持つからです。
妊娠6週以降、妊娠初期の終わりである15週までの時期には、おりものは通常よりも増えていくため、妊娠を起因とする身体の変化を感じやすい時期でもあります。
おりものの状態が上記に当てはまらず、色や臭いに異変があると病気の可能性も考えられます。不快感を感じたら、できるだけ早く婦人科を受診しましょう。
おりもの以外に妊娠初期に現れる症状
おりもの以外に妊娠初期に現れる症状には、下記のようなものがあります。
妊娠している場合は、おりもの以外にもさまざまな変化が身体に現れます。ホルモンの影響で、つねに眠くわけもなくイライラするなど、精神的な変化を感じることもあります。
また、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが増えると、乳腺や乳管が発達し、胸が張ったり痛くなったりすることもあります。生理前にも見られる症状のため、区別がつきにくいこともありますが、生理開始予定日を過ぎても続くようであれば妊娠を疑ってもいいでしょう。
さらに、hCGホルモンの影響で、においに敏感になることもあります。今まで大丈夫だったにおいが、突然苦手になるケースがほとんどです。つわりのピークは妊娠8〜11週のため、つわりの前段階といえるでしょう。
参考:妊娠中の症状等に対応する措置|厚生労働省
妊娠初期の可能性が高いなら「妊娠検査薬」を試そう
妊娠初期の兆候を感じたら、妊娠検査薬を試すのがいいでしょう。妊娠検査薬は、尿中のhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)ホルモンを検出することで妊娠を確認します。
一般的には、次回の生理予定日の1週間後から使用できます。市販の早期妊娠検査薬は、受精から約10日後(生理予定日の数日前)からも使用可能です。正確な結果を得るために、使用前に説明書をよく読み、正しく使用してください。
妊娠検査薬は結果が100%正しいとは限らないため、医療機関への受診もあわせて検討してください。
妊娠初期におりもので不快感を覚えるときのケア方法
デリケートゾーンは蒸れやすいため、雑菌が繁殖しやすい傾向があります。
対策として、通気性のいい下着を選ぶようにしましょう。おりものシートの使用も効果的ですが、こまめに取り換えて清潔を保つことも大切です。
汚れやにおいが気になると、ゴシゴシと強く洗いたくなることもありますが、低刺激の石鹸やシャワーで優しく洗うようにしましょう。なぜなら、デリケートゾーンは皮膚が薄いため、刺激が強いと肌が荒れてしまい、かゆみが出る恐れがあるからです。
妊娠初期のおりものを正しく知ることは大切!
妊娠初期には、おりものの変化が妊娠のサインとなることがあります。色や量、においが変わり、生理前と区別がつかないこともありますが、妊娠初期のおりものは白濁やクリーム色、量が増えて水っぽい状態が特徴です。
また、妊娠初期には眠気、胸の張り、食欲の変化なども現れます。妊娠の可能性が高い場合は、妊娠検査薬を使用して確認しましょう。妊娠初期にはたばこやアルコールを控え、体調管理に気を付けることが大切です。
健康な心と身体、そしてパートナーとの豊かなセックスといったプロセスは正しい妊活に欠かせません。1人で悩みを抱え込まないで、毎日の生活を見直してみませんか。